食料品は、ベルトコンベアーを流れながら自動的にどんどん量産されます。
自動車を作る際も、多くのロボットが活躍しています。
機械を使うことで、昔よりも少人数で、多くの仕事を高速にこなせるようになりました。
工場や機械などを資本といいますが、一般的に資本の増加は経済の成長力を高めるのです。
今後、資本が経済成長に果たす役割は、ますます重要になってきます。
理由の一つは技術力の向上です。
技術革新により機械がさらに様々な仕事をできるようになり、また、機械を安く買えるようになることで、企業は機械を積極的に導入するようになります。
また、もう一つの理由として、人口減少があります。
人口が減少すると、働く人の数はどうしても減ってしまいます。
そこで、人間はヒトでなけれできない高度な仕事にできるだけ特化して、それ以外の仕事を機械に置き換える省力化投資やIT投資が必要になります。
今後の日本の経済成長のためには、機械を使う立場であるヒトの能力をさらに高めると共に、技術革新と、企業の積極的な設備投資が重要です。
「新経済成長戦略」では、企業の設備投資を促進するための環境整備として、設備投資減税や、減価償却制度の抜本的な見直しが必要だとしています。
経済成長の源泉の3番目は、「全要素生産性」(TFP:Total Factor Productivity)と呼ばれています。
これはどのようなものでしょうか?
吉武大助(経済アナリスト)